クルマのある暮らしを維持できる可処分所得はどれくらいか

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可処分所得というのは所得全体から税金と社会保障費を差引いたものです。いわゆる手取りと考えても構わないでしょう。どうお金を使うかは個人の裁量ではあるのですが、私たちにはこの可処分所得の範囲で生活が持続できるように支出を管理してゆく以外の方法はありません。

自家用車は生活において欠かせないものになっていますが、家計の中で自家用車に関連する支出は大きな割合を占めています。そして可処分処分が伸びない中でクルマの価格と諸費用は次第に高くなり始めています。私たちはクルマのある暮らしが当然であるかのような状態をいつまで続けられるでしょうか。

マイカーの維持費を知ろう

まず自家用車の維持費をおおまかに算出したいのですが、これはクルマの台数、車両の価格、使う頻度や使い方、家族の有無、駐車場の有無、年齢などによって大きく変わりますので、ある固定された価格を出して考えてもあまり意味がありません。そこである程度の幅を持った価格帯で考えることにしましょう。

車両価格

車体価格はクルマにかかる費用としては最も大きくなることが多いのですが、家計に与える影響を考えた時にはあまり重視されない傾向があります。これは購入時にカーローンなどで代金を一括で支払ってしまうこと、車体を資産としてとらえること、下取り価格が売る段階まで不明であることで実質的な支払い額が見えにくいことも影響していると思われます。

家計の移動にかかる費用を検討する場合は、車体価格も維持費に算入して考えるようにしましょう。実質的な車両費(車体価格ー下取り価格)を使用年数で割ったものが車両償却費になるわけですが、下取り価格や使用年数はユーザーの状況に合わせて予想しながら考えるしかありません。

たとえば中古車の販売価格の中位はおよそ100万円前後ですので、こうした車両を5年で償却して下取りがないとすると年間の維持費として20万円が加わることになります。

これは新車であってもそれほど大きく変わるわけではなく、5年程度のリセール価格を考慮すると30万円前後になることが多いでしょう。もちろんこれは車種や使用期間によっても異なります。

ここでは中古車中位の場合である20万円を一つの基準として考えておきましょう。

マイカーの維持費

マイカーの維持には様々な費用がかかっています。税金と保険料、消耗品とメンテナンス費用が主なものですが、他にも自動車免許の維持にかかる費用や高速道路料金、人によっては駐車場料金などが大きな費用になるでしょう。もちろん走行にはガソリン代がかかります。

自動車にかかる税金と保険

自動車に継続的にかかる税金は自動車税と重量税があります。自動車税は排気量によって異なりコンパクトカーで3万円、軽自動車で1万円ほどになります。

重量税は車両の重量と登録年数によって異なり、車検時に支払います。現在エコカーは免税になっています。コンパクトカーで年間8200円、軽自動車で年間3300円になる計算です。

自賠責保険量は普通車、軽自動車ともに年間約9000円ほどかかります。

任意保険の保険料は補償範囲の選択や年齢、等級などによって大きく異なりますが、21歳で年間8万円、30代以降で3万円程度になることが多いようです。

自動車のメンテナンスと修理代

自動車の安全と機能の健全性を保ちながら、長く低コストで使うためには定期的な点検と保守整備が必要になります。オイルや消耗部品の交換は放置して故障した場合の修理代よりも安くつくことが多いです。また故障や事故等による修理にもその都度費用が発生します。

駐車場代

自宅に保管スペースを確保できれば問題ありませんが、駐車場を借りて使用する場合は駐車場代がかかります。駐車場代は都市部と地方ではかなり違いがあります。都内では月に2万円以上、地方都市では1万数千円、地方では7千円程度が平均になり、全体の平均は月1万円ほどになります。

年間維持費を計算してみる

それではマイカーの維持費を具体的に計算してみましょう。任意保険が3万円で駐車場代が年間10万円かかる人が、メンテナンス費として2万円、ガソリン代として8万円かかったとしましょう。

コンパクトカーの場合は年間28万円、軽自動車で年間25万円の維持費がかかることになります。そしてこれに車両の償却費である20万円が加わります。

つまり中古の安い軽自動車でも40万円を下回ることは難しく、新車の大型車であったとしても70万円を超えることは少ないでしょう

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”クルマのある暮らし”を維持するための費用

可処分所得は給与所得などの収入総額から税金と社会保険料を引いたものです。日本人の所得は伸びてはいますが社会保険料がそれ以上に増えているため、この90年代以降はほぼ横ばいから若干の下降気味になっており、国際比較でもかなり順位を落としてしまいました。

世帯の可処分所得は550万円、中央値420万円ほどになります。世帯における一人あたりの家計の可処分所得では平均235万円であり、その中央値は200万円程度になるでしょう。もちろん実際の可処分所得は世帯の人数、子供の人数、勤労者世帯であるか、勤労者の年齢などで大きく変わりますが、一人あたりでは200万円前後の消費支出である生活者の層が厚いということがわかります。

交通費の家計に占める支出割合は10%ほどが平均ですが、自家用車保有世帯に限ると15%にはなるでしょう。世帯で考えると63万円ほどの支出が最も多いと考えられ、これは新車を一台を維持してゆくためには十分な額になります。

つまり現状のクルマ社会を見れば当然であるのかもしれませんが、多くの世帯ではクルマのある暮らしを維持するだけの所得はあるということになります。

しかし大半の世帯では2台目の自家用車を所有するためにはかなり家計的に無理をしなければなりませんし、単身世帯などではクルマを所有することは自動車中心の家計にすることになり、大きな負担となっていることが多いでしょう。

そしてクルマに関する諸費用がこれからも上がってゆくのであれば、低所得者層においてはマイカーを所有すること自体が困難になってゆく可能性が高いと言えます。

クルマは現代生活に欠かせないものになっており、簡単に手放すわけにはいかないものになっていることも事実です。収入を得るためにはクルマを使用して職場に通わねばならないという人も少なくはありませんし、学校への送り迎えや買い物などの日常生活でも使いたいという人も多いでしょう。

ただクルマの所有を生活の前提に置きすぎてしまうとそれだけ貯蓄に回す余裕が失われてしまい、家計の健全性が損なわれる可能性が高くなってしまいます。これから社会全体の所得が急に改善するということも考えにくい状況です。だとすると将来的にクルマを手放して家計を軽くするという選択も私たちは考えておかねばならないのかもしれません。

まとめ

現状の家計の可処分所得を見る限り、一世帯に一台であればクルマを維持することはそれほど難しくはないと言えます。しかし原材料費や燃料代などの高騰がこれ以上続くようであればクルマの維持費はいずれ家計の合理性の範囲を越え始めるでしょう。

車体価格の償却費がクルマの経費として最も大きいので、ここを抑えるのが最も効率的な方法になります。クルマは日用品だと割り切って必要最小限の安いクルマを選ぶようにしましょう。もちろん適切なメンテナンスは省かないようにしましょう。

中古車で売れている価格帯は諸経費込み価格で100万円前後だそうです。店頭にはあまり出されていませんが50万円前後の車両も探せばあるはずです。そうした車両が供給されない状態になった場合は庶民にはクルマは手に届かないものになったということでしょう。

ダウンシフターにオススメなのはマイカーを持たない生活です。移動にあまり価値を置かないように生活スタイルをじっくり計画的に選定してゆきましょう。

狩生

  ■ フリーダウンシフター ■
  ■ 減速ライフを実践中! ■
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