さて2024年も締めくくりが近づいて来ましたので、本年のYouTubeMusicをデータ的にまとめたいと思います。
2024年のYTM再生数の変化を見る
毎週YouTubeMusicではランキングを発表しており、そこで1位から100位までの再生数を見ることが出来ます。この再生数の詳細な説明はされていないのですが、これまで集計してきた感覚ではおそらく楽曲登録されたストリーミング再生の回数とMVや楽曲利用された動画の再生数を合算したものと考えて良いようです。

上図は週間の総再生数(1−100位)を2018年から先週までをグラフにしたものです。
本年は年間を通して週間1億2000万回再生から1億4000万回再生の間で推移していました。
総再生数回数は2021年からは横ばいでそれほど変わっていないことがわかります、むしろ週毎の再生数のボラティリティや変動率は今年になってかなり低下していることがわかります。
この期間は音楽コンテンツ消費市場において音楽ストリーミングサービスのシェアが上がっている最中でもあるので、これは少し意外な結果と言えるかもしれません。
ストリーミングサービスの中でYouTubeMusicだけが特にシェアを落としているという話も聞きませんから、音楽市場自体が均衡となる上限値に達したということを意味しているのでしょう。
またこの間のYouTube動画の総再生数は伸びていることを考えると、音楽は単体のコンテンツとしては消費されなくなってきていると言えるのではないかと思います。
ランクインの目安

上図は週間ランキング1位の再生回数の推移を見たものです。
週間800万再生ほどあればほぼ確実に1位が取れる感じですが、他の楽曲との関係やリリースタイミングの影響のほうが大きそうです。長期的には若干上昇傾向にあるようにも見えます。
1位に関しては1位の楽曲自体の市場的な強さにも関連するので参考程度の話になります。今年のピークは3月14日の週の「Bling-Bang-Bang-Born (Creepy Nuts)」の週間2340万回再生になっています。

上図は週間ランキング100位の再生数の推移です。
ランクインするためには週間50万回弱の再生数が必要なのは変わっていませんが、今年は50万回でも確実とは言えなくなってきていることがわかります。
総再生数がそれほど変わらないなかで100位の再生数が若干上がっているように見えることから、再生数の分布が平準化のほうに進んでいる傾向があるのかもしれません。
とはいえ登録楽曲数は増え続けたとしても、サービス全体の再生数のなかで1位から100位までの再生数の締める割合はそれほど落ちてはいないと思います。(おそらく半数以上を1−100で占めている)

上図は1−100位の平均再生数に対する中央値の比を見たものですが、昨年に比べて上位の再生数比率が高い傾向はありそうです。
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