これからの音楽の楽しみ方を考える

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コンテンツには映像作品や書籍などがありますが、音楽もコンテンツの一種です。現在はコンテンツが溢れる時代になりつつあります。そうした時代にはそれに適合した新しい楽しみ方があると考えられるのではないでしょうか。ここではこれからの音楽コンテンツをどう楽しんでゆくのがよいかをまとめてみました。

ストリーミング時代の音楽との新しい出会い方

数年ほど前までの一般的な音楽コンテンツの利用の仕方はテレビやラジオ、店舗内のBGMなどで流れてくるのが新しい曲との出会いであり、たいていの場合はそれで終わってしまうものでした。

音楽CDなどを購買し音楽コンテンツを利用することは、よほどアーティストなどへの思い入れがある人でなければ行わないことだったでしょう。

この数年で音楽消費は音楽ストリーミングサービスの利用が主流になったと言えます。これからの音楽コンテンツの消費も音楽ストリーミングサービスの存在を前提にする必要があります。

はじめに:音楽の楽しみ方は変わるかもしれない

これまでの音楽消費と言えば、いわゆる「推し活」のような特定のアーティストに熱狂的な支持を送るスタイルが主流であったと言えます。

近年のストリーミングサービスの普及の意味するところは、誰もが膨大な数の音楽に手軽にアクセスできるようになったということです。つまり音楽コンテンツを安価に広く楽しむための環境が整えられたというふうにも捉えることができるでしょう。

推し活を否定したいわけではありませんが、ひとつの音楽コンテンツに集中的に消費することは時間や金銭などのコストかかる割に得られる喜びが相対的に少なくなってきていると言えるのではないでしょうか。

もちろん特定のアーティストを応援することは素晴らしいことです。ただ音楽の楽しみ方はそれだけではないかもしれないということです。音楽ストリーミング時代だからこそできる、より多様で豊かな音楽との出会い方、そしてコストを抑えながら音楽を深く楽しむための自分なりの方法を考えてゆきましょう。

プレイリストで消費する音楽の幅を広げよう

それぞれの音楽ストリーミングサービスにはユーザーやAIなどが選曲したプレイリスト機能があります。こうしたプレイリストには普段の選曲だと絶対に聴かないジャンルやアーティストの曲などが入っており、意外なほど心に響くこともあるでしょう。

プレイリストにはそれぞれに選定や更新の方針があるので、そうしたところを理解した上で、なるべくフラットな気持ちで新しい音楽を迎え入れるように意識してみましょう。そして気に入った楽曲のアーティストをチェックしてみるという段階に進むのが良いと思います。

プレイリストには様々なものがあることも理解しましょう。特定のジャンルやアーティストだけを集めることが目的のものも少なくありませんし、ほとんど更新がされないものも多いです。

まずはプレイリスト自体を探すつもりで、いろいろなプレイリストを試してみましょう。

ランキングを集計したプレイリストでは流行りの楽曲を知ることができます。こうしたプレイリストから音楽の流行の傾向をある程度は知っておくのも良いでしょう。ただし自分が聴く音楽がしっかりと定まっていないうちは流行のほうに左右されてしまいがちなので、そこは注意が必要です。

アーティストの発掘に軸にを移してゆく

音楽は楽曲だけで完結したコンテンツとして考えることもできるのですが、音楽消費を熱量をもって継続してゆくためには楽曲を制作や演奏をしたアーティストとの関係を見てゆくことは避けて通れないのではないかと思います。

プレイリストで気になったアーティストを中心に、アーティストの情報をチェックしてみましょう。音楽アーティストは音楽を表現の手段として使う芸術家なので、その芸術表現がどのような意図や背景をもとに生み出されたかは重要な評価要素になります。

音楽コンテンツを長く楽しむためには自分なりの評価軸を持ってコンテンツに接してゆくことになるでしょう。そのためには芸術的観点からの楽曲の評価軸を自分のなかで育ててゆく必要があるでしょう。

そうした評価を定めるためには音楽全般に渡っての知識や経験、理論への理解を深めてゆくことにもなるでしょう。またアーティストが表現しているのは人生観や価値観にもとづいたメッセージであることが多いですから、そうした表現をきちんと受け止めることができる素養を持つための努力も欠かせません。

もちろん音楽コミュニティに参加することで、同じような趣味や感性を持つ人々との交流や情報交換することもコンテンツを楽しむための基本的な方法になってゆくと思います。

YouTuberを上手く利用しよう

音楽コンテンツと親和性の高いのは動画サイトであり、中でもYouTubeは音楽というコンテンツ産業の中ですでに特別な位置を占めていると思います。

ストリーミングサービスでもありアーティストのMVが置かれるのもYouTubeです。音楽に関わるすべての情報が集まり、音楽を楽しむ人々はYouTubeを基本的な活用な場にしています。

アーティストのファンが集う場になっていることも間違いありませんが、音楽をコンテンツとして楽しもうとする人にとって重要なのは、音楽コンテンツの芸術的側面を批評し解説してくれるYouTuberが集まっていることでしょう。

アーティストの魅力の紹介や解説、これまでの楽曲の解説、歌詞の批評や感想、歌い方の解説など様々な音楽コンテンツの楽しみ方を深めてくれるYouTuberがいます。そうしたYouTuberの中から自分に合った人を探してそこで交流するのも楽しいことでしょう。

特に海外の楽曲ではリアクション動画を出している人が多いです。リアクション動画はMVなどを聴いてその場で反応や感想を言うという単純なものですが、自分が好きな楽曲がどう聴かれているかを知るのに役に立つ場合もあります。

基本的に推し活はせずに自宅で音楽を楽しもう

音楽コンテンツの消費の一つにライブパフォーマンスを見るということがあります。もちろんライブに行くのは楽しいことですが、チケット代や交通費など、それなりにコストがかかります。

同じように音楽には推し活という文化が強くあります。関連するグッズを買ったりフィジカルメディアを大量に買ったりします。基本的に楽曲よりもアーティスト自体との関係性を重視した楽しみ方です。

どちらも簡単には否定しにくい楽しみ方ではあるのですが、コストや時間の効率という経済的な面から見てあまり良い楽しみ方にはならない可能性のほうが高いでしょう。もちろんこうしたことからの収益に活動の原資を頼っているアーティストも少なくはないのでしょうが、これに継続性があるかは疑問だと思います。

これからは自宅でMVやストリーミングミュージックを聴くことが音楽消費の中心になってゆくのではないでしょうか。もちろんこれにより事業的に成立しないアーティストも増えるのでしょう。

商業的に振り切ったアーティストが減り、本当の意味でアーティストであろうとするアーティストが残るのは、音楽が文化であるのならむしろ望ましいという考え方もできるのではないかと思います。

おわりに:自分だけの音楽の楽しみ方を見つけよう

もちろん音楽の楽しみ方は人それぞれいろいろあって良いと思います。楽しむことにコストばかり気にするのは何をしているかわからない気もします。

音楽は楽しみ方も多様化し、商業音楽も規模を減らしながらも生き残っていくでしょう。溢れるコンテンツの中で音楽コンテンツの占める割合も減ってゆくのは仕方ないかもしれません。

おそらく音楽の個人化やジャンルなどの多様化はますます進むことになるでしょう。そこではそれぞれの音楽を生み出すのはアーティストですが、支えるのはそれを聴いて楽しむ人という関係が明確になるはずです。

これからの音楽ファンはもっと主体的にならざるを得ないでしょう。自分がなぜその音楽を聴くのかを説明できるようにならなければならないと思います。その音楽がどう価値を持っているのかはそれを支える人が決めることになってゆくからです。

狩生

  ■ セミリタイヤブロガー ■
  ■ 減速ライフを実践中! ■
  ■ のんびり生きましょう ■

読書 / 古代史研究 / ウォーキング / ダウンシフター / ドロー系絵描き / AppSheet / 脱消費主義 / 英文小説

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