原付のメンテナンス 出先の故障との戦い

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楽しい原付ライフにおいて、最も遭遇したくない事態といえば、
出かけた先で原付が故障してしまう」ことです。何か良い対策はあるでしょうか。

故障を回避しよう

出かけた先で原付が故障して動かなくなってしまう、原付乗りにとって、ほとんど最悪の事態です。

つねに助けてくれる人がいるとはかぎりません。ロードサービスもありますが、原付で対応してくれるか不安ですよね。

当初の予定は大幅に狂ってしまいますし、原付の回収の手配をするのも大変です。天候が悪かったり夜間だったりするとなおさら気分も落ち込んでしまいます。

楽しい原付ライフを維持するためには、故障への備えを十分にしておかなくてはなりません。それは

出先での故障の対策
  • その場で動けなくなる故障」を可能なかぎり回避する

ことしかない、と考えます。

原付の故障というのは交換する部品が必要になることが多いため、その場で修理するのは難しいのです。

仮に部品があったとしても工具は必要で、それらを持ち歩くにしてもすべての故障に対応するのは現実的に無理でしょう。

もし、なんとかその場から移動できる状態なら、修理が可能なところまで自力でたどり着けるはずです。

だとすると、「その場で動けなくなる故障」にさえ対策ができれば、条件はかなり改善されます。

カリュウの15年の原付生活の中でも、出先の故障には何度も苦い思いをさせられました。

その経験から言って、「その場で動けなくなる故障」は以下の4つで大半を占めていると考えます。

四大その場で動けなくなる故障
  • タイヤのパンク
  • 駆動ベルト切れ
  • バッテリー上がり
  • バルブのカーボン噛み

他にもカギの紛失やガス欠など、注意しなくてはならないポイントはいろいろありますが、この4つの故障に対策ができれば、ほぼ出先で動かなくなってしまう事態からは避けられるでしょう。

  • まずタイヤの状態をチェックすればパンクはすぐにわかるでしょう
  • エンジンは稼働しているのに後輪に駆動力が伝わっていなかったら、
    →おそらくベルト切れ
  • 信号待ちなどで急なエンストの後、エンジンの始動ができなくなったら、
    カーボン噛みの可能性が高いです
  • またセルスイッチを押しても、セルモーターや燃料ポンプも回らない場合は、
    バッテリー上がりだと思われます

タイヤのパンクへの対策

パンクを完全に防ぐ方法はありません。考えられる対策として

  • 摩耗が進み、スリップサインが出ているタイヤは早めに交換する
  • 硬化が進んで、ヒビの入った古いタイヤは早めに交換する
  • タイヤ交換時にはエアバルブもなるべく交換するようにする
  • 路肩の砂などが浮いたところは走行しないようにする
  • 空気圧を管理し、少し高めに保つ
  • ノーブランドタイヤはできるだけ避ける

駆動ベルト切れへの対策

駆動ベルトはVベルトとも言われる原付の駆動系の主要部品です。これも決定的な対策はありません。

  • 予防的に早めの交換を行う
  • 駆動系のメンテナンス(ウェイトローラー、スライドピース、ドリブンプーリー)は同時に行う
  • 駆動系の組み付け作業は慎重かつ確実に行う
  • 走行中に切れる予兆を掴む
  • 妙に安いベルトは使わない

バッテリー上がりへの対策

4ストの原付はインジェクションが主流ですが、バッテリーが上がってしまうと始動がほぼできなくなります。

  • 高負荷時の電圧を定期的にチェックし、10.5Vを切ったら早めに交換する
  • ウインカー作動時にヘッドライトの明るさが波打つときは交換する
  • セルスイッチを押してからエンジン始動のタイミングが変わった時は注意する
  • 激安バッテリーはなるべく使わない

バルブのカーボン噛みへの対策

インジェクション原付の持病のようなものですが、エンジンシリンダー内に堆積したカーボンやスラッジが剥落して排気バルブなどに噛み込むと圧縮が足りなくなりエンジンが作動しなくなります。

  • ガソリン添加剤を定期的に使い、シリンダー内を洗浄する
  • 吸気系の点検時にエンジンクリーナーなどでスロットルやシリンダー内を洗浄する

対策の結果はどうなったか

さて、このような対策を行った結果、出先での故障はどうなったでしょうか。個人的な経験を書いてみます。

対策の結果は?

パンクについては明らかに減りました。運良く、この10年パンクしていません。

バッテリーはメーター横に電圧計を取り付けて、主に始動時の電圧を見ています。出先でバッテリーが上がることはなくなりました。ただしバッテリー交換のペースが早くなりすぎて少し困っています。

カーボン噛みについては添加剤などを使い始めてからは症状が出なくなりました。これも対策がうまくいっていると思っています。

駆動ベルト切れについては、頻度はかなり落ちてきましたが、まだ稀に発生することがあります。今後の研究の課題でしょうか。

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