YouTubeMusic JAPAN Weeklyランキング 2024年8月23〜8月29日を見ていきます。
Top100の概要 米津玄師大量リエントリー
今週の入れ替わり曲は17曲、新ランクイン曲は8曲、リエントリー9曲でした。
今週1位は先週に引き続き「はいよろこんで (こっちのけんと)」、グローバルチャートでも今週56位になっています。
Top10では今週2位「EMPIRE (Snowman)」は余裕の1位かと予想していましたが2位止まり。「INZM (Number_i)」は今週7位となりました。今週8位に「がらくた – JUNK (米津玄師)」が新着ランクインした以外はそれほど変化はありませんでした。
米津玄師は今週8位「がらくた – JUNK」18位「さよーならまたいつか!- Sayonara」32位「Lemon」66位「地球儀 – Spinning Globe」70位「RED OUT」94位「感電」100位「毎日 – Every Day」と7曲同時ランクインを達成しています。
またMrs. Green Appleも今週3位「ライラック」7位に「familie (Live)」と好調、100位以内6曲同時ランクインで大物アーティストの順位占有率が上がりつつあります。
いずれも新曲などの影響と思われますが、楽曲資産のあるアーティストはイベント再生、関連再生だけでもかなり再生数を稼ぐようです。ストリーミングサービスではアーティストごとのプレイリストを聴くタイプとその都度プレイリストの内容を入れ替えて聴くタイプに分かれるのかもしれません。
他に目に付いたところでは、今週9位「晩餐歌 (tuki.)」が50週目のランクインを達成しており、根強い人気を見せています。また「わたしの一番かわいいところ (FRUITS ZIPPER)」はついにこれまでの最高位14位に付けています。
今週のTop100総再生数は1億2499万回、1位は547万回、100位は50万回でした。
ポイント考察:Vtuberの時代が始まる
個人的にコンテンツ市場はこれから飽和してゆくであろうと予想しています。市場の飽和化は共有過多なのでコンテンツの市場価格の上限が抑制され利潤が生まれにくくなります。
またこの状況では特定のコンテンツへの集中的な需要も減ってくるため、コンテンツ消費のコモディティ化が起こります。音楽コンテンツ事業者も少数のアーティストへ投資を集中させて大ヒットを狙うような戦略はリスクが高くなりすぎて困難になるでしょう。
新規アーティストを長期スパンで育成することも困難になるため、多人数アイドルグループや大構成のバンドなども作りにくくなるでしょう。逆に知名度をすでに一定以上獲得している芸能人やYouTuberなどからのコラボや参入は増えることになると予想します。
そのような中でVtuberによる歌ってみたなどの楽曲動画のリリースが今年になって大幅に増える傾向にあり、ランクインすることも珍しくなくなってきました。
Vtuberに楽曲提供しているのはボカロPなどの個人クリエイターが多く、少し前にはアイドルグループの曲を担当していた個人作曲家などの流入も増えてきました。
楽曲制作は大手レーベルが専有するものではなくなって久しく、個人クリエイターが分業で制作するものへの変化が完了したと言えるのかもしれません。
実際の国内市場への影響はまだそれほど出ていないように見えますが、おそらくこれは一時的な現象にはならないので今年中にK-POPに並ぶジャンルになる可能性が高いでしょう。
もっともある程度の視聴者を獲得済みのVtuberでなければ単体での収益を期待することは難しいでしょうから、視聴者サービスもしくは本人が歌手をやってみたいという動機で制作されることになるのでしょう。
逆にこれから歌手になりたい若者はまずVtuberになるのが一番早くなるのかもしれず、いろいろと可能性は感じるもののコンテンツ飽和の時代は様々な新しい事象を生むことになるのだろうなという予感がします。
今週の新ランクイン曲
今週の新ランクイン曲は8曲、定番化予想曲は今週はありませんでした。
今週のリエントリー曲では今週40位「Hot Mess (aespa)」はTHE FIRST TAKEの影響で圏外から復活、aespaの曲は相当に歌うのが難しそうなのですが実際に歌う姿を見るとすごいと思わされますね。
Hey! Say! JUMPは残念ながら新曲は圏外になったのですが、なぜか一年前の「DEAR MY LOVER」が今週72位でリエントリー。今週62位「きらり (藤井風)」は3年前の楽曲。
8位 がらくた – JUNK (米津玄師)
映画「ラストマイル」の主題歌。おそらく恋愛映画なのだろうけれど、恋愛小説とか恋愛ドラマとかまったく触れてこなかったので全く内容が想像できない。米津玄師はおそらくストーカー役などで出演してはいないと思うけどどうなんでしょか。
34位 キミと××××したいだけ (ファントムシータ)
ファントムシータはもな、美雨、凛花、灯翠、百花レトロホラーをコンセプトに活動する5人組のアイドルらしいです。どんなコンセプトやねんと突っ込みたくなりますがadoがプロデュースしたとかで少し前に話題になりました。この曲はセカンドシングル。
35位 サッドガール・セックス (feat. 初音ミク) (DECO*27)
DECO*27(デコ*ニーナ)はボカロP、ボカロPとしてはすでに伝説級と言って良いでしょう。
しかし初音ミクの受難ぐらいな感じではある。
36位 ネバーフィクション (feat. 星街すいせい) (Kanaria)
KanariaはボカロPで最近では「Dec.」などがあります。以前からVtuberに楽曲提供をされていたのですが、今回は星街すいせいとコラボ曲。わざわざこの楽曲のためにモデルを作ったというニュースを見かけました。
56位 モエチャッカファイア (弌誠)
弌誠(いっせい)は個人の楽曲クリエイター。一昨年ぐらいから活動されていてリリースされた楽曲も多いようですが、残念ながら作者のことはよくわかりませんでした。
この曲がランクインしたということは何かしらのイベントがあったと思うのですが、そのあたりを逆に辿るのが難しいです。
61位 BE THE MONSTER (prod. peko, KennyDoes & Cosaqu) (梅田サイファー)
梅田サイファーは大阪駅・梅田駅で行われていたサイファーで、その参加者から派生したヒップホップグループだそうです。サイファーは集まってラップバトルなどを行うものです。Creepy NutsのR-指定がメンバーの一人みたいなのだけど、とにかく人数が多く変動もするので調べていてもよくわからない。
71位 #あくあ色ぱれっと (湊あくあ)
この楽曲は3年前の楽曲ですが、本人の卒業を機に新着ランクイン達成。他にもいくつか曲を出していますが、完成度としてはこれが一番高いですね。今聴くとやたら声が可愛らしい気がする。
78位 GOOD SO BAD (ZEROBASEONE)
ZEROBASEONEは韓国の9人組ボーイズグループ。昨年のデビューですが、若干苦戦中だと思われる。活動期限付きなのでがんばってほしいところ。国内では3月に出た「ゆらゆら -運命の花-」でデビューしています。
楽曲は王道K-POPで聴きやすいです。
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