YouTubeMusic JAPAN Weeklyランキング 2024年7月05〜7月11日を見ていきます。
- Top100の概要 Creepy Nuts 1位陥落!
- ポイント考察:リリーススパンの傾向
- 今週の新着曲
- 1位 ファタール (GEMN , 中島健人 & キタニタツヤ)
- 3位 シカ色デイズ (潘めぐみ , 藤田咲 , 田辺留依 & 和泉風花)
- 20位 RuLe (Ado)
- 33位 若者のすべて (suis from ヨルシカ)
- 36位 DIVE (TWICE)
- 60位 Seaside Story (MAZZEL)
- 61位 ホムンクルス (Vaundy)
- 64位 遥か彼方 (ASIAN KUNG-FU GENERATION)
- 67位 ULTRA C (Vivid BAD SQUAD × 初音ミク)
- 69位 Klaxon ((G)I-DLE)
- 71位 Hot Mess (aespa)
- 81位 Sticky (KISS OF LIFE)
- 90位 山田PERFECT (jon-YAKITORY)
Top100の概要 Creepy Nuts 1位陥落!
今週の入れ替わり曲は19曲、新着曲は13曲、リエントリー6曲でした。
今週は1位に「ファタール(GEMN & 中島健人 & キタニタツヤ)」が入り、先週まで20週連続1位の「 Bling-Bang-Bang-Born(Creepy Nuts)」は2位に後退しました。
また3位には新着で「シカ色デイズ(潘めぐみ & 藤田咲 & 田辺留依 & 和泉風花)」が入っています。
今週は新曲が少し多めでしたがランキングの全体的な印象はそれほど変わっていない感じもします、やはり定着曲が強く、圏外にはじき出される曲は単発的なものが多いのではないかと思います。
西野カナが先週の3曲ランクイン、今週92位「Best Friend」、51位「トリセツ」、100位「GO FOR IT !!」を維持という偉業達成。来週は新曲の「EYES ON YOU(西野カナ)」がランクインする予定。
今週のTop100総再生数は1億3866万回、1位は758万回、100位は52万回でした。
ポイント考察:リリーススパンの傾向
先週、ストリーミングサービスでは楽曲の消費期間が伸びているという集計結果を出しましたが、今度はアーティストにとっての楽曲リリースのスパンがどのような傾向になっているかを知りたくなりました。
もちろんリリースのタイミングやペースはアーティストによって大きく異なりますのでなかなか数値としては出せません。またアーティストの活動はライブとストリーミングに対するスタンスによって変わるので、ストリーミングへの移行期では基本的なリリーススパンも変わってくると考えられます。
音楽CD主体の時代はアルバム制作が活動ペースの基盤となっていたでしょうが、ストリーミング、ダウンロード販売主体になるとおそらく制作曲数自体は減ることになるのでしょう。
ストリーミングランキングを見ている身からすると、リリースされるタイミングというのは動画が公開される時です。いまどきリリースタイミングをずらしているアーティストがどれくらいいるのか知りませんが、おそらくこの数年のうちにはストリーミングへの移行が完了し、リリーススパンも安定してくるでしょう。
ストリーミングは結局再生数がすべてなので、制作する側は楽曲が多く再生されるように工夫をしてくるはずです。SNSなどを使ったプロモーション活動やタイアップなども増えるでしょうし、アーティスト自体の知名度がカギになるので、紛らわしい活動名義は今後減るかもしれません。
リリーススパンをここで考えているのは、リリースする楽曲の数を増やせば単純に再生数の総和は増えると予想されるからで、月一作品ぐらいに乱造してくるアーティストも出てくる可能性がないのかを考えたいからです。
年間ランキング上位曲にはMVなどの制作費がそれほどかかっていないような曲もあるので、制作費をかけることが必ずしも再生数につながらないのであれば、意図的に制作費を落として楽曲数を増やすことにも合理性が出てくるかもしれません。
また現在は楽曲などのクリエイターはAIによる生成物による影響を考えざるを得ない状況にあるとも思います。そうするとなおさら乱造への誘引は大きくなるのかもしれませんし、逆に人にしかできないクリエイティビティを目指す製作者も増えるのかもしれません。
いずれにしてもコンテンツ飽和が避けられないのであればこのあたりは同時並行的に発生する可能性があり、楽曲ランキングを見ているのはその予兆が最初に現れる場所であろうからでもあります。
今週の新着曲
今週は個人的に定着しそうに思われる新着曲がいくつかありましたが、まだ流行を読み切れていないので、名指しは避けておきたいとおもいます。リエントリーでは「宿命(Official髭男dism)」「新宝島(サカナクション)」が毎度のランキング復帰になっています。
1位 ファタール (GEMN , 中島健人 & キタニタツヤ)
アニメ「推しの子」2期OP、GEMNは中島健人とキタニタツヤの新ユニット、中島健人は元Sexy Zoneのメンバー。キタニタツヤはシンガーソングライターだということであっていると思います。
たしかに「アイドル(YOASOBI)」の成功の後を受け持つのも大変なのでしょうが、それにしてもこんなに必然性の感じられない企画臭の強いユニットを持ってくる意味はあるんでしょうか。コラボ楽曲はアニメのタイアップなどで最近流行ですが定着はしてくれるなと願うばかりです。
fataleは魔性の女ぐらいな意味でしょうか。「推しの子」をわかっていないのでなんとも言えないのですが、楽曲が作品に対して禍々しすぎやしないのかと心配にはなります。どちらにせよキタニタツヤの作詞?は漢語が多い割に意味がわからないので好きになれないのだけど。
3位 シカ色デイズ (潘めぐみ , 藤田咲 , 田辺留依 & 和泉風花)
アニメ「しかのこのこのここしたんたん」の主題歌、歌っているのはおそらく出演の声優の方々なのだと思う。「シカ色デイズ」のほうが曲名。
おしおしおはVtuberのママとして知っていたけれどアニメ化されるマンガ家だったということでいいのだろうか。
アニメ曲強しだけれども、楽曲ランキングウォッチャーとしてはアニメ曲の収支ってどうなってるのか知りたいところ。これだけ再生されればおそらく制作費ぐらいは余裕で出るのだろうけれど、一般的にそうだとも思えず、制作費度外視で作れるなら将来的には楽曲ランキングはアニメ曲であふれることになったりしないのだろうか。
20位 RuLe (Ado)
ドラマ「ビリオン×スクール」の主題歌、楽曲提供のMARETUはボカロP。
原作があったら申し訳ないけれど、タイトルだけでドラマを見る気に一切なれないのがすごい。
Adoはシャウトが入った曲が似合う。と言うか普通の人は歌えそうもない曲を平然と歌っている感じが良い。
33位 若者のすべて (suis from ヨルシカ)
映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』の伴奏曲。「若者のすべて」はフジファブリックのオリジナル、suisはヨルシカのボーカル。
原曲自体がサマーソングの代名詞的名曲。Netflixの映画を見る予定はないけれど、きっと泣かせてくれるのでしょう。
曲がsuisの声質に合っていてMVの映像も良い出来だと思う。狙いすぎやろと言うのはそれも野暮。
36位 DIVE (TWICE)
TWICEの夏曲。MVのビジュアルコンディションは最高レベルに良いと思う。
歌詞が日本語ベースになっているけれど、TWICEはそろそろグローバル市場に軸足を移すべきだと思うので英語にしたほうが良いと老婆心ながら思う。あと何年活動するのかはまだわかりませんけどTWICEにしかいけないところがきっとあると思うので期待しております。
楽曲はしっとりとしたEDM曲で佳作。他が派手なMVが多いので落ち着いて見れるのも良い。
60位 Seaside Story (MAZZEL)
MAZZELの夏曲、MVはメンバーが海辺のコテージでオフ風の演出。少し前のSnow Manと被ってるのはそんなものなんでしょうね。花火上げてるのは地味にお金かかってるはず。
映像だけ見てると子供っぽいところが出すぎていて不安になるのだけど、歌唱が上手いのでなんとか夏っぽい楽曲に仕上がってるかなという感じ。
61位 ホムンクルス (Vaundy)
映画「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト」主題歌、Vaundyは今週40位「タイムパラドックス」今週77位「踊り子」もランクインさせており好調。「怪獣の花唄」もそうですが、楽曲によってまったく印象が変わるので器用だなあと思いますね。
ホムンクルスは錬金術師の作った人形のことだとおもうけどヒロアカは未視聴なのでどう関係するかは不明。歌詞が絶望的に意味不明なので雰囲気優先曲だと思って良いのでしょう。
64位 遥か彼方 (ASIAN KUNG-FU GENERATION)
この楽曲動画は12年前にリリースされています。新着に入ってきたのはおそらくメジャーデビュー20周年記念のシングルコレクションの発売の影響だと思われます。いろいろ混乱があるようでリンクが切れていたらすみません。
それにしてもメジャーデビューの20周年記念ですか、めでたいんでしょうね。
67位 ULTRA C (Vivid BAD SQUAD × 初音ミク)
スマホ用ゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク」の収録曲。意識していればボカロだということはわかりますけど、自然に流れてきたら人間の声と違うとは気づかないレベルですね。3DバージョンのMVだと存在感がすごい。
2Dの映像ほど音は賑やかではないので、割合聴きやすい楽曲。初音ミクはこの並びだとやはりスポット的な役割が多くなりますね。
69位 Klaxon ((G)I-DLE)
(G)I-DLEは多国籍5人組アイドルグループ、楽曲ごとにイメージがガラリと変わるのでいまだに固定した印象を持てないでいます。
クラクションはコミカルな夏曲、ショート動画では先週からダンスチャレンジ動画が多く流れていました。取って付けたようなサビパートがいかにもK-POPっぽい。
71位 Hot Mess (aespa)
エスパは今週41位「Supernova」今週88位「Armageddon」と3曲同時ランクインさせていますが、「Hot Mess」は若干失速気味かもしれません。
MVは日本のアニメをモチーフにしており東京の風景など国内のシーンが多数織り込まれています。エスパのMVはいつもCGが多用されているのですが、今回は少し統一性がなくて乱雑な感じ。
楽曲もインパクトやメッセージ性に欠けていてポップだけど印象が薄いのは否めません。
81位 Sticky (KISS OF LIFE)
KISS OF LIFEは韓国の4人組ガールズグループ。昨年デビューですが韓流のアイドルグループでは第2集団ぐらいの位置取り。
楽曲は夏曲でMVは露出多め、なぜかオシリに目が行ってしまう構成。イージーリスニング系K-POP。
90位 山田PERFECT (jon-YAKITORY)
jon-YAKITORYは「混沌ブギ」の作者、MVに出ている山田は同じ作中人物だと思われる。山田がどうして完全体になることにこだわっているのかは謎。
コメント